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2009年7月 3日 (金)

NHKの中国共産党的体質

 NHKが4月5日に放送した『NHKスペシャル JAPANデビュー 第一回 アジアの”一等国”』という台湾を扱った番組に対して月刊誌WILL6月号に、渡部昇一氏が『NHK台湾偏向報道への公開質問状』を掲載した。私はこの番組を見ていないが、渡部氏が書いている内容が正しいとすると、非常に問題のあるものであると言わざるを得ない。台湾では日本の統治が現地の人たちには良く受け容れられていたという話は、私の歴史の本などで読んでいたが、NHKのこの番組では全く反対のことが伝えられたという。岡田英弘氏などによると、日本が統治する以前、中国のあちこちから台湾に移り住んできた人たちの話す言葉には共通語といい得べきものが無くて中国人同士のあいだで意志の疎通に問題があったところ、日本の統治の下で日本語が共通語となって話されるようになった結果その問題が解決したという。また日本は鉄道の施設や義務教育制度を導入することによって遅れていた台湾社会をレベルアップさせたとも言う。日本の台湾統治は、欧米列強がアジアで行なった植民地統治とは内容的にみて全く違っていて、現地の人たちの為にも役に立つ面が多かったのであったのにもかかわらず、NHKの番組ではそういった面は全く触れずに日本が悪いことしかしなかったように伝えているという。それは中国政府が強く主張する、日本は侵略国家であったという主張を代弁するようなものであったようだ。村山談話によって日本政府自ら、大東亜戦争において日本が侵略国家であったと認めるだけでなくわざわざ宣言したのであったが、欧米列強で中国侵略を行なった国家はどこもそんなことはしていない。村山談話は自己満足だけの全く愚かなものでしかなかったのであるが、その害悪は今なお日本政府を束縛して国益を害しているのである。
 またWILL8月号では自民党元総裁の安倍晋三氏が『NHK台湾番組は放送法違反か』を寄稿して、今回のNHKの番組を批判しているが、自民党議員の中山斉彬氏が出した質問状にも真面目に回答していないとして怒っていた。
 こうしてみてくると、NHKが今回の番組でやったことは実態としては中国共産党政権の提灯持ちでしかなかったのである。日本国民から強制的に巻き上げた受信料という税金もどきを使ってNHKが中国政府のイチャモン主張をバックアップする番組を製作していたとは、全くいい根性である。今回の番組制作を通して透けて見えたものは、日本国民の利益に反する番組を日本国民のお金を使って作り上げるというNHKの売国奴的体質であった。NHKは常に日本の公共放送を自認してきているが、それを語る資格は最早NHKには全くないと言わざるを得ない。また面白いことに、NHKの独善的な体質は、中国共産党の一党独裁政権と同じものであることを示しているのである。
 NHKのクビに鈴をつけるやり方を日本国民は真剣に考える必要があるのだ。その一つの重要なやり方として私は、WOWOWのように受信料を払わなければ番組を見ることができないという有料放送方式に変更するべきであると考える。テレビ受像機を買うとNHKの番組を見ようとみまいと強制的に受信料支払義務が生じるというのは、私に言わせると個人の財産権の侵害にほかならず、重要な憲法違反である。

 以上の原稿を書いた時点で私はまだWILL8月号に掲載されていた大高未貴女史の『台湾人の名誉を傷つけたNHK偏向報道』の記事を読んでいなかったのだが、そこで大高女史はこの番組の背後に中国共産党の影を感じている。しかし私にはNHKの官僚的体質そのものが中国共産党に相通じるものがあるように思われるのである。大高氏はNHKは「無理やり受信料を取り」と書いているが、公共放送を唱えるからといって国民に、見ようと見まいと受信料支払を義務づける法律が存在することこそが根本的な問題であって、今までの自民党政権下では誰もそのことに疑問を持たなかったということに国会議員の情けないほどの法律感覚の欠如が示されていて、私には許し難いことなのである。繰り返すが、それは憲法に定められた私有財産権の侵害そのものであって、憲法の規定に違反し、近代社会の基本的なルール・枠組みを踏みにじっているのである。

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